「うさぎの島に行く?」って家族に聞いたら、誰も興味を示さなかったので、「毒ガスの島に行く?」と聞いてみたら、子供が、「何それ?ヤバくない!?」と食いついてきたので、毒ガスの島に行ってきました。(というか、私もうさぎより毒ガスが気になった。)
近年うさぎ島として人気の大久野島
私が大久野島へ行ったのは平日でしたが、観光客は他の島と比べて、多かった印象です。恐らくうさぎ目当ての方が多いのではないでしょうか。
私が行った日はそうでもなかったですが、休日に義理の姉が行ったときは、人間4~5人に対して、うさぎが1匹ぐらいで取り合いになるぐらいの感じだったそうです。(どんだけ~!)
このうさぎ、今は可愛い癒しの存在となっていますが、かつて毒ガス用の実験動物だったとも言われています。(実験用のうさぎは全て殺処分されており、現存するうさぎは戦後島外から持ち込まれたものが繁殖したもののようです。)
かつて日本地図から抹消されていた
かつてこの島は、秘密裏に毒ガスを大量に製造しており、その実態を隠すために、日本地図から抹消されていた時期があります。
万が一事故が起きても被害が少ないことや、秘密を守ることができるという理由で、この島が選ばれたようです。
島内に毒ガス資料館があるのですが、その展示に、島が抹消されていた当時の日本地図の展示がありました。(毒ガス資料館までは、港から無料バスに乗って行くことが出来ます。)
こちらの資料館には、毒ガス製造時に着ていた服やマスク(かなりしょぼくてこれだと全然ダメでしょっていうレベル)が展示されていたり、毒ガス製造の歴史を知ることが出来るようになっています。
また、毒ガスが体にどんな悪影響を与えるのか、その恐ろしさが写真とともに紹介されています。
毒ガス製造にたずさわった人々の後遺症も大変だったようです。毒ガスを製造することを知らずに携わったた人も多かったのだとか。(しかも、子供まで…)
うさぎ目当てで来た方も、是非ここだけは見ておいた方がいいと思います。(結構衝撃的です。)
島内にいくつか残されている廃墟も
島内には、毒ガス製造関連施設や砲台などの廃墟も残されており、廃墟目的で来るのもアリだと個人的には思います。こちらの発電所では、風船を飛ばしてアメリカに爆弾を落とす目的で、風船爆弾の気球が作られていたと言われています。先に資料館を見学してから、廃墟を眺めて当時に思いをはせると、何とも言えない気持ちになります。
私はフェリーの時間の都合上、1時間だけの滞在でしたが、全然時間が足りなかったので、最低でも2時間は見ておいた方がいいと思います。
島内情報
画像引用元:休暇村大久野島公式サイト
島へ着いたら、地図があるだろうと勝手に思っていたのですが、地図が見当たらなくて、少し困りました。
港に着いたら、休暇村と港を往復する無料バス(宿泊者以外も乗車可能)があるので、まず、毒ガス資料館で降りてそこから観光するのがおススメです。
島内には、休暇村(ホテル)とキャンプ場があるので、宿泊してゆっくりするのもおススメです。
宿泊すれば、観光客が船で来れない時間にゆっくり島内散策ができます!
最後に
毒ガス資料館は、うちの子にとっても衝撃的な内容だったようで、普段こういった施設は、適当に見てスタスタと進んでしまうのですが、かなりじっくりと展示内容をを見学していたのが、とても印象的でした。
加害側の歴史を持つ島の廃墟と、うさぎとのギャップがなんともいえない島でした。