与那国島には「花酒(はなだき)」という独特の泡盛があります。与那国島だけでしか作られていない理由や、飲み方など色々気になったので調べてみました。
花酒とは
花酒は、泡盛と全く同じ原材料と製法なのですが、泡盛の蒸留過程で最初に出てくるお酒なので、ハナサキ(最初の意)になったと言われています(諸説あるようです)。アルコール度数が60度もあるため、泡盛なのですが、スピリッツ類に分類されます。
与那国の文化と花酒
花酒は、与那国の文化と深く関わってきました。
台湾まで111キロ、石垣島まで117キロと大海のど真ん中に浮かぶ島、与那国島は周りの島との交流が難しい離島苦の悩みの中から花酒は生まれました。
また、島の文化として亡くなった人を火葬せず埋葬する際に花酒を2本(1.8L)を一緒に墓の中に入れ7年後の洗骨の儀式の時に遺骨を取り出し、墓の中に入れた花酒で遺骨を清め、最後に花酒を掛けて火を付け燃やし遺灰にして再び墓の中に入れます。
残りの1本は集まった人たちで故人を偲びながら7年古酒となった花酒を飲んだり、酒の飲めない人は故人が7年間大事に育てた薬として体の悪い部分に花酒を塗り、マッサージしながら悪い部分を故人に治してもらうという風習などから、与那国島の生活には欠かせないお酒として大切に守られてきました。
引用元:https://www.sakimotoshuzo.com/hanazake
洗骨といえば、ガレッジセールのゴリが監督をした沖縄の映画のタイトルにもなった沖縄の風習です。
花酒は、与那国島の文化と深く関わってきたため、酒税法の例外として唯一製造を許されているようです。
現在与那国島で花酒を製造しているのは3か所だけになるので、流通量が少なく貴重なものになっています。
花酒の製造工場見学が出来ます
与那国島で花酒の工場見学が出来るのは、国泉泡盛合名会社と、崎元酒造所です。
私は、崎元酒造所に行って、ちょっと見学をさせてもらいました。
予約無しで行きましたが、録画の映像見学という形で製造過程を見せてもらいつつ、広い工場を眺めることが出来ました。
私は、飲み比べのミニボトルのセットを購入しましたが、
おススメは、クバ巻きのボトルです。与那国島から泡盛を運び出す際に破損を防ぐ目的でクバを巻いたもので、重くはなりますが、思い出になると思います。
与那国空港の売店は、開いている時間が読めないので、製造元で買うのが確実だと思います。
花酒を飲んでみました
冷凍して飲むのがおススメということで、冷凍庫で冷やして飲んでみました。別に氷は要らないのですが、なんとなく濃すぎるかなぁと思い氷も入れてみました。冷凍しても凍らないのですが、トロっとした液体になっていました。ほんのり青白いのが印象的。味は、60度ということでさすがに、カーっとくる感じでした。大量には飲めないので、ちょっとずつなめるぐらいがちょうどいいかもしれません。
せっかく飲み比べセットを買ったのに、なぜか、60度以外はすでに空瓶に…(私が飲んだのですが…)
ということで、ちびちび花酒を飲んでいくことにします。
最後に
日本ではレアな60度の泡盛「花酒」。もし見つけたら、是非チャレンジしてみてください。与那国島の代表的なお土産だと思います。