以前から気になっていた、横浜の田谷にある「田谷の洞窟」に行ってきました。
想像していたよりも大分広くて素晴らしい洞窟でした。横浜にまさか異世界への入り口があったとは!(大袈裟…)
田谷の洞窟について
田谷の洞窟(正式名称:田谷山瑜伽洞 たやさんゆがどう)は、横浜市の定泉寺の境内にある人工洞窟です。一枚板を人の手でくりぬいてつくられており、全長が約570mで、三層構造になっています。
鎌倉時代に創建されたとされ、その後どんどん拡張されていき、洞内にはたくさんの仏様などが壁面に刻まれており、密教修行の場として使われてきました。
洞窟内は年間を通して16℃~18℃と一定のため、夏は涼しく、冬はあたたかいです。
手にろうそくを持って入ります
受付で洞窟巡拝の志納料を払うと、ろうそくとパンフレットをもらい、心得を読んでから洞窟に入るように言われます。御朱印は、受付時にお願いして、帰りに受け取ります。
こんな感じの手燭台の先にローソクを立てて入洞します。このロウソクは、灯りでもありますが、佛様へのお灯明だそうです。
洞窟の入り口はこんな感じです。入ってすぐのところに種火があるのでそこで火をつけます。(洞窟内は撮影禁止のため写真はありません)
本物のローソクに火をつけて洞窟に入るという体験は、今時珍しく非日常を体感できます。風よけのようなものはないので、ゆっくり歩かないとすぐ火が消えてしまいます。このゆっくりと歩くというのも、普段ここまでゆっくりと歩くことがないので新鮮でした。子供と2人で入ったのですが、ゆっくりと歩いても何度か火が消えて、相手の火をもらいながら進みました。一人で行っても、途中で大きなロウソクに火が付いている場所が何か所かあるのでそこで火がもらえますし、所々にセンサーライトもついているので真っ暗になって前に進めないということにはなりません。(ただ、センサーライトなのでじっとしていると真っ暗に)
洞窟の中は想像以上に凄かった!
洞窟の中は暗くてはっきりとは見えないのですが、壁面や天井に様々な仏様が彫られているのがわかります。最後の方には体の悪いところが良くなるといわれている金剛水が流れ落ちて来るところがあったりします。
供僧がノミを片手にお経を唱えながら掘り進めたとされるノミ跡がしっかりと残っており、本当に手彫りで掘り進めたんだということが分かります。人間の力って凄いんだなと実感。
このような洞窟は、ライトアップされたりして観光地っぽくなっているところが多いですが、ここはそうではなく、今でも巡拝のための神秘的な空間となっているのがよかったです。あと、想像していたよりも大分規模がおおきくてびっくりしました。重機のない時代に、手掘りだけでこの洞窟をつくりあげるのに何年かかったのでしょうか…
ここの洞窟内を巡っただけで、なんと日本全国の宗教施設を巡ったことになるそうです!
冒険気分を楽しむこともできます
暗い洞窟の中にロウソクを持って入っていくということで、インディージョーンズ気分というか、洞窟探検を楽しむこともできます。
洞窟内は撮影禁止ということで、あまり情報がないがゆえに、かえって先がどうなっているのわからないという、ダンジョン感覚で進んでいくことができる気がします。3層になっており、上から下の空間をのぞき込んだり、下から見上げることもできます。
ただ、こちらの洞窟はあくまでも参拝と修行の場なので、静かにこの雰囲気を楽しむことをおすすめします。大きな声で騒ぐ人がいて、雰囲気が台無しだったという口コミをいくつか見かけました。閉所や暗所恐怖症の方などは、ちょっとパニックになるかもしれません。
注意点など
暗いということもあり、さらにロウソクの火が消えないようにゆっくり進まないといけなので、洞窟に入ってから出るまで、20分以上は見ておいた方がいいです。
段差があったり、天井が低いところがあるので気を付けて歩く必要があります。
うちの子は、何回か頭を天井にぶつけていましたし、私は暗いので前ばかりに気を取られていたため、段差に気づかず、くるぶしを少し擦りむきました。
JR大船駅から歩いて30分以上かかりました。(建設中の高速道路以外)途中に特に何もないので、バスで行く方がいいかもしれません。帰りはバスを使いました。
最後に
定泉寺のすぐ目の前には、建設中のたくさんの高速道路の橋桁がたっており、それを眺めるのを楽しむこともできます。今だけの風景なので、これはこれで好きな人には面白いのではないでしょうか。(うちだけ?)
どちらにせよ、田谷の洞窟、むっちゃおすすめです!